【本音レビュー】イヤモニ新定番!?IE 100 PROをギタリストが最速レビュー | GnD

【本音レビュー】イヤモニ新定番!?IE 100 PROをギタリストが最速レビュー

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こんにちは、がーさらです!


 突然ですが、みなさんはSENNHEISERの「IE 100 PRO BT BUNDLE」はご存知ですか?

こちらは先日先行販売されたプロ向けの新しいイヤーモニター(IEM)で、そのコスパの良さが口コミで広がり瞬く間に完売となった密かに話題の製品です!先行発売では有線イヤホンの「IE 100 PRO」とBluetooth化するケーブルの「BT Connector」がバンドルされたものでしたが、先日6月17日(木)に「IE 100 PRO」が正式に発売されました。

 

 イヤーモニター(以下:イヤモニ)といえば「BAドライバー」というのが一般的ですが、IE 100 PROは一般的なイヤホンと同じ「ダイナミックドライバー」で駆動しているそうです。

その違いも気になり僕も早速買ってみたので、ギタリスト目線でレビューしていきます!

 

「IE 100 PRO」は評価の高いレビューが多く見受けられますが、ここでは赤裸々に気になる点も書いていきますので参考になれば幸いです。

プロ向けの製品ということなので、この記事はミュージシャンなど耳の肥えている方向けに少し厳しめのガチな視点で書いています。

 

 

商品概要

 写真も撮ってみたのでまずは外観からチェックしていきます。

スタイリッシュでかっこいい!

色はクリア/ブラック/レッドの3種類で、僕はレッドを選んでみました。やっぱり赤は映えますね!


箱を開けるとピッタリと収まったイヤホンがお目見え。

化粧箱って高級感ありますよね

外箱の内側にあるイヤホンが当たる位置にはさりげなくクッションが貼られていて、丁寧な梱包がされています。 

 

付属品は以下の通りです。

・イヤーピース(シリコン S/M/L・フォーム M)

・ポーチ

・クリーニングツール

・説明書類

 

 

「SENNHEISER IE 100 PRO」をチェックする

 

それでは項目別に詳しくチェックしていきましょう!
 

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侮ってはいけない!?イヤーピースについて

 実はイヤーピースはとても大切で、サイズによる装着感や遮音性だけでなく、素材によっても音が変わってしまうので必ず色々試してから決めましょう。

左上からシリコンタイプのL/M/Sサイズ、フォームタイプMサイズ

IE 100 PROには、

”シリコンタイプ””フォームタイプ”の2種類のイヤーピースがついてきます。

ではそれぞれをつけたときの特徴を見ていきましょう。

裏側は色分けされてるのでわかりやすいですね◎
シリコンタイプ S/M/L

一般的なイヤホンに多いシリコンタイプ。

中音域が少し削られた印象で、ドンシャリ気味ですがバランスはいいほうだと思います。このバランスの良さは同価格帯では類を見ないかも。

ただモニターというよりリスニング機のように聞こえます。

※工場出荷時はシリコンタイプのMサイズが装着されています。

フォームタイプ Mのみ

イヤモニなどで見られるスポンジのようなタイプ。

シリコンタイプに比べると低中音域の密度感が増し、低音域もどっしり鳴ってくれる印象です。これぞモニターといったところ。

シリコンタイプほど中音域が削られないため、よりバランスは良くなりました。これにより、ボーカルやギターなどの中音域においしい倍音のある楽器が聞き取りやすくなります。

またフォームタイプは遮音性も高く外部の音が聞こえにくいため、小さい音量でも聞き取りやすいです。

一般的なフォームタイプは高音域が削られてしまうものが多いですが、これはあまり感じないので音のバランスが大きく崩れません!

 
なので僕はこのフォームタイプの使用をおすすめします!

フォームタイプにS/Lサイズが存在しないのは謎ですが…。

 

肝心の「音質」は?

「これ、バランス最強です。」

まず声を大にして伝えたいのが、この価格帯では珍しい「圧倒的な音のバランスの良さ」です。

わずかに中音域は削られているものの、フォームタイプに変えたところ誤差として許容できる範囲でした。

低音域から高音域まで変な味付けがなく再生されるため、イヤモニとして申し分ないと思いました。

イヤホンで再生するのが苦手な低音域(50-80kHz辺り)もきちんと出てるため、量感の過不足といったものはなく、ちょうどいいと思います

この「バランスの良さ」がIE 100 PROの一番の魅力だと思います。
 

楽器ひとつひとつの音が聞き取りやすいですが、音のバランスが良いため長時間のリスニングでも聴き疲れしづらいと思います。

また大音量下で聴いても音のバランスが破綻することなく、歪みもほとんど感じられません◎

個人的にモニターイヤホンは、低音域から高音域まで”なるべく音を脚色しないのが大切”だと思っています。
これはイヤホンの個性で低音域が増幅されたり中音域が削られたりされると、正確なモニターができなくなってしまうためです。

このイヤホンの鳴り方としてはBAドライバーのものより自然な気はしますが、イヤモニでいう”モニターサウンド”はBAドライバーの音でもあると思うので、そういう意味ではちょっと異色なイヤモニですね。
ダイナミックドライバーなのにモニターの音がするというのは個人的に新鮮です。

重箱の隅をつつくと、音源によっては歯擦音が少し刺さることがありますが、モニターイヤホンとして考えれば全然許容範囲だと思います。

 

気になる解像度

”プロ用のモニター”としては正直、解像度は足りないと思いました。
イヤモニとしてはかなり安いほうなので仕方ないですが、価格を考えれば健闘してる方だと思います。

解像度が足りないと高音域の方は再生しきれずシャリついてきます。 これは安イヤホンほど顕著に現れる特徴ですね。
女性ボーカルやアコギ、ドラムのシンバルなどは特にわかりやすいと思います。

※シャリつく: 音がなめらかに再生されず、粒が大きくザラザラしているイメージです。

 

ダイナミクスの表現はやや苦手

繊細な表現や音の深みといった表現については、よりグレードの高いイヤモニと純粋に比較すると劣ってしまう点は否めません。

具体的には両者を比べた場合、グレードの高いイヤモニでは立体的に・高いダイナミクス(抑揚)で再生できるのに対して、IE 100 PROは平面的に・低いダイナミクスで再生されてしまう、といったものです。
※比較するとですが

繊細な音の違いを聞き分ける必要のあるプロやプロ志向のミュージシャン・エンジニアにとっては、これは少し厳しいのではないでしょうか。

とはいえ音のバランスはとても良いので、そういった方でも入門機としてや緊急用・サブで持つにはお手頃でいいかもしれません。

 

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「イヤモニは取り回しも重要!」「総合評価」「おすすめする人、しない人」「まとめ」

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